ギターの時間、2009年12月15日号 エレクトリックチェア〜内藤正彦 Interview
ギターの時間TOPへ | 友達に知らせる


ElectoricChair

【エレクトリック・チェアの作り方〜前編】
エレクトリック・チェアの音楽はひとことで形容しがたい。「不思議な音楽」では片付かないのだ。さまざまな音の要素をひとつひとつ組み合わせて、その時、その場に合った音の空間を創りだしている。即興的な要素も含まれる。でも常に根底にあるのはメロディーの美しさ、リズムのおもしろさや強さ。そして演奏者たち自らが「音の組み合わせってこんなにおもしろい!」と発している、音の遊戯とでもいうか・・・。
エレクトリック・チェアの作曲音楽監督、内藤正彦さんに聞いた。

(interview&photo:Kazutaka Ebe/Photo:KaeruCamera)

ーー内藤さんの略歴を教えていただけませんか?

内藤:生まれは東京の恵比寿です。それから目黒、世田谷へと転居して、大学では農学部農学科を経て今に至っています。

ーー音楽学校がルーツではないんですね? でも、内藤さんの作品を数少ないながら聴かせていただいているとその背景には、クラシックからクラシックの現代音楽〜ロック〜たとえばブライアンイーノ、ローリー・アンダーソンやフィリップグラスなど、 ジャズのテイストを含む現代アートの人とかそのへんのフィールドとすれすれの音楽観が聴こえてくる気がします。

内藤:私自身はどちらかといえばそちらの方向を目指していました、今でもずっと関心あります。むしろ、エレクトリック・チェアは例外とも言えます。
 画家の方々が多い町に生まれ、近所に子供が少なかったこともあって(画家たちに)可愛いがってもらいました。アトリエには美術手帳が積んであったり・・・。現代アートは子供には楽しいものです。
 中学高校に進むにしたがってロックやジャズ、民族音楽やコンテンポラリーに傾倒し、先ほどお名前出された方々も良く聴きました。

ーー楽器に関してはいかがですか? 内藤さんの得意な楽器、作曲するときに使う(確認する)メインの楽器について教えてください。

内藤:作曲に楽器を使うことは少ないです。たまにキーボードなどで最終的な音の確認することはあります。
 楽器はこれまでにいくつか触れてみましたが、あまりまともに演奏できる楽器はないです。残念ですが楽器演奏の才能ありませんね。
 ギターについてはだいぶ以前、「フォリオス」(武満徹)が弾きたくてギタリストの永島志基さんに習いに行ってました。作曲は金管楽器が多いかもしれません。ビッグバンドのための作品も書きます。トロンボーン・カルテットなんか渋くて楽しいですね。
 今年は箏曲もたくさん創りましたが、邦楽器の深さには圧倒されます。
 考えてみると演奏も作曲もあまり得意と言える楽器はなさそうです。

ーーそうなんですか。ところでエレクトリック・チェアは嶋田さんと内藤さんが核になって作った、とHPには紹介されていますね? 嶋田さんとの接点を教えてください。

内藤:初対面は20年以上前ですが、嶋田さんは、じつはその時のことを覚えていないようです。エレクトリック・チェアを始めてからの付き合いと言えます。
 エレクトリック・チェアはマリオネット(湯淺隆=ポルトガル・ギター、吉田剛士=マンドリン)がなければおそらく生まれていなかったと思います。マリオネットを聴いて吉田剛士さんのマンドリンに魅せられ、習い始めた1人の 女性が吉田さんに相談し、嶋田さんと私を引き合わせ、始まりました。数年後、この女性は出産を機に退団しましたが、彼女が始めたようなものです。初心者ながら物怖じせず凄いと思います。

ーーそうなんですか!

内藤:それで、最初からリーダーシップは嶋田さん、音楽面やコンセプトは私に一任させていただいて来ました。 配置や編成を変える、汎アジア的な衣装、ピッキング主体のマンドリン奏法等も含まれます。

ーー同時に、内藤さん作品を取り入れていくというのはスタートしてからですか? それとも?

内藤:それも根本的コンセプトのひとつとして最初からです。

(続きます)



★2010年2月、ライブスケジュールはこちら!


▲トップに戻るステージ写真後編へ